男性専用車両がない理由や導入に賛成・反対意見について紹介

現在、女性専用車両はあるのに男性専用車両がないのはなぜか気になりませんか?毎日満員電車を利用している男性は、女性に気を遣うことがあるのではないでしょうか?今回は、男性専用車両がない理由や導入に賛成・反対の意見を紹介します。男性専用車両が必要かどうかの、アンケート結果もわかります。

男性専用車両がない理由

男性専用車両がない理由を鉄道会社に聞いてみると、「利用者からの要望が少ない現状があるから」と話しています。すでに、痴漢対策として女性専用車両を導入していると説明。

現状に関して、男性車両も導入すべきだと主張をしている人たちもいます。2008年に大阪市営地下鉄で、男性会社員が痴漢にでっち上げられました。事件後にこのようなことがこれからあってはいけないと、男女の乗車を分離してほしいというメールが20件届いています。

その後大手の鉄道会社の株主が、男性専用車両の導入を提案しましたが総会で否決されました。国交省も、男性専用車両を導入してほしいという意見が数件あると言われていますが、「各鉄道会社の判断に任せる」という、結論が出ています。

現在鉄道会社の人は、「利用者のニーズが少ないから」という理由で男性専用車両の導入は考えていません。

男性専用車両のメリット

では、男性車両のメリットはどんなことでしょうか?

痴漢に間違われない

男性専用車両が導入されると、痴漢に間違われることがありません。通勤時間帯の電車内で、偶然女性に触れてしまった場合勘違いされるケースがあるからです。最近は、勘違いされないためにずっと両手でつり革や手すりを持っている男性もいます。

毎日電車に安心して乗れるのは、精神的に大きなメリットです。

冤罪を防げる

男性専用車両は、痴漢の冤罪を防ぐことができます。無実なのに、警察に逮捕されたり取り調べを受けるのは苦痛でしょう。冤罪が証明されても、会社を解雇されてしまった場合再就職するのも難しいです。

痴漢の冤罪被害が、男性専用車両の導入で無くなれば安心して電車にも乗れるでしょう。

男性専用車両のデメリット

痴漢の免罪を予防できる男性車両ですが、デメリットはあるでしょうか?

男性専用車両が混雑する

男性専用車両は、気を遣わないで電車に乗れるので安心できます。そのため、男女利用できる車両と比べて混雑することが考えられます。通勤時は今でも混雑しているのに、もっと人が多くなると思うと嫌になるでしょう。

ギリギリでホームに入った場合

電車の出発時刻のギリギリで、ホームに入った女性はすぐ近くの車両に乗ります。慌てて乗った車両が男性専用だったら、男性も女性も気まずい雰囲気になるでしょう。

このようなことが起こらないように、男性専用車両は階段や改札から遠くに設定することが考えられます。いつも遠くの車両に行くのが面倒な男性にとっては、デメリットになるでしょう。

都電荒川線でNPO法人が男性専用車両のイベントを開催

国際男性デーの11月19日、都電荒川線で男性専用車両のイベントが開催されました。イベントを主催したのは、NPO法人「日本弱者男性センター」です。NPO法人「日本弱者男性センターは、男性の見えない差別を無くそうという思いで作られた団体です。

今回は、男性専用車両ですが女性の障害者・介助者・小学生以下のお子さんは乗車OK。三ノ輪橋駅から早稲田駅まで50分間、13人が参加しました。

イベントの目的は、男性が痴漢の冤罪に巻き込まれないためだけではありません。男性が女性から性犯罪の被害にあうことも、知ってもらいたいと代表者の方が話しています。

そして会社は、クラウドファンディングで目標の2倍を達成し、今後も同じような取り組みをしていきたいと言われています。

男性専用車両のアンケート結果 

男性専用車両を必要だと考えている人は、どれくらいいるのでしょうか? BIGLOBEモバイルの調査で、男性車両の導入を希望すると答えた人は

  • 男性 49.8%
  • 女性 57.8%

という、結果が出ています。男性は20代で、希望するとやや希望すると回答した人が63%です。しかし年代が高くなると、減少していくのが特徴です。若い男性が、専用車両を希望している人が多いことがわかりました。女性は、すべての年代で高くなっています。

女性に理由を聞いてみると「夫や息子が通勤列車に乗っている」「お互い神経をすり減らさないためにも男性専用車両はいい」と話しています。大切な家族が、安心して電車に乗れるようになって欲しいと願っています。

アンケートの結果から、女性と20代男性が専用車両導入に必要性を感じている割合が高いことがわかりました。

参照元 https://www.biglobe.co.jp/pressroom/info/2017/10/171019-1

男性専用車両に賛成という人の意見

ここでは、男性車両に賛成という人の意見を紹介します。

女性ばかり優遇は

女性専用車両があるのなら、男性専用車両があってもいいと思います。男女平等と言っても、女性ばかり優遇されているような気がします。鉄道会社も、面倒だと思っているのでは。

痴漢に関して

痴漢と間違えられたり冤罪のリスクがあるので、男性専用車両に賛成です。いつも不安な気持ちで、電車に乗りたくない。

女性に恐怖心を持つ男性に必要

性暴力を受けた男性や、女性に恐怖心や嫌悪感を持つ男性には男性専用車両があったほうが利用しやすいです。実際に、嫌な思いをした人の話も聞いてほしい。

男性専用車両に賛成の人は、痴漢の冤罪防止だけでなく女性からの性暴力を防ぐためという意見もありました。

男性専用車両に反対という人の意見

ここでは、男性専用車両に反対という人の意見を紹介します。

間違って乗った場合

女性がもし男性専用車両に間違って乗った場合、怖いと思う。

共有には乗れなくなる

男性専用車両を作ったら、共有車両に乗りにくくなります。もし導入するなら、バランスを考えてほしい。

暑苦しい

男性専用の車両は、想像するだけで暑苦しい。なので、乗りたくないと思うのではないでしょうか?

防犯カメラの設置

男性専用車両を作るよりも、防犯カメラの設置のほうがよくないですか?防犯カメラがあれば、冤罪の防止にもなるし。

フィリピンのマニラには男性専用車両がある

日本では男性専用車両はありませんが、フィリピンのマニラでは導入されています。プラットホームに下りる階段の手前で、男性と女性が別れるようになっています。

電車に乗るお客さんは、安心感が違うでしょう。フィリピンは、男女格差が少ない国だと言われています。世界ジェンダーギャップ指数ランキングでは、19位になっています。日本は、116位なのでかなり差があると言えるでしょう。

そして、始発駅では高齢者・子供連れ・妊婦さん・障害者の方の優先レーンがあります。鉄道会社のサポート体制は、しっかりとしていますね。フィリピンでは、夫婦でも車両は別々になります。

便利が悪い面もあるかもしれませんが、痴漢の冤罪を防ぐという面ではメリットがあるでしょう。

高速バスでは男女でエリアを分けている会社も

高速バスの中には、女性専用シートの設置や男女のエリアを分けている会社があります。ここでは、女性専用シートのメリットや会社の探し方について紹介します。

メリット

高速バスで隣が男性だった場合、女性は不快に感じることがあります。さらに、体格の大きい男性が隣に座ると窮屈に感じますね。そのため、女性専用シートや男女のエリアが分かれている高速バスはリラックスできるのがメリットです。

女性専用シートや男女でエリアを分けている会社を探すには

女性専用シートがある会社を探すには、バス予約サイトを利用しましょう。バス予約サイトには、女性専用という表示があります。しかし、繁忙期や便が少ない路線では対応していないケースもあるので会社に確認することが大切です。

高速バスの女性専用シートは、リラックスできるので人気です。他にも、パウダールームやアメニティが充実している会社があるのでチェックしてみてくださいね。

女性専用車両の評判は

鉄道会社では、女性専用車両を導入している会社があります。女性専用車両の、評判はいいのでしょうか?

良い評判

  • 女性専用車両ですが、夜よっぱらったおじさんに絡まれないので安心です。
  • 痴漢被害の心配がないという安心感があるので、設置してくれてよかった。

悪い評判

  • 男性の目がないので、メイクをしている人が多いと感じました。
  • 香水の混ざった匂いがすごくて、嫌です。

交通局のアンケート調査によると、男性50%、女性の66%が女性専用車両に賛成しています。

気になる混雑状況ですが、女性専用車両の1両目と2両目ではほとんど差がなかったと報告されています。

参照元 https://kumamoto-shigikai.jp/common/UploadFileDsp.aspx?c_id=47&id=693&sub_id=1&flid=1207

女性専用車両は、安心感があるという意見が多いですね。しかし、一部の人のマナーの悪さが気になっている女性もいます。

男性専用車両がない理由や導入に賛成・反対意見について紹介【まとめ】

今回は、男性専用車両がない理由や賛成・反対意見について紹介しました。鉄道事業者は、男性専用車両を作らない理由は、「利用者の要望が少ない」と話しています。

しかし、意識調査の結果では男性 49.8%・女性 57.8%が必要だと答えています。賛成派で多かったのは、性犯罪被害者の冤罪予防になり安心して電車に乗れるということです。

反対している人の考えは、時間帯によって混雑する可能性や暑苦しくなるという理由でした。

東京都の都電荒川線では、NPO法人「日本弱者男性センター」が男性専用車両のプロジェクトを開催。この活動を、毎年国際男性デーとなる11月19日に行うことで、賛同してくれる男性達を増やしたいと代表者は話しています。

フィリピンではどの時間帯でも、男性専用車両・女性専用車両を使うことができます。これから、安心して電車に乗ることができればストレスはなくなりますね。